社長ブログ

社長フィロソフィー日記

企業の存在意義

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企業が成り立つ源泉は,勿論,顧客が払ってくれる対価だけである.その企業自体が一生懸命やっているだけでは駄目で,その企業からモノやサービスを購入し,その結果としてお金を払ってくれる顧客がいてはじめてその企業は存続しえるのである.

このことは厳然たる事実で,企業の成立の仕方としては他の方法はない.ひたすら顧客に自社の製品・サービスを買ってもらう以外にはない.

とすれば,顧客はなぜその企業からもモノを買うのか.買うには買うなりの理由があるはずである.商品が優れている,価格が安い,デリバリーが早い,営業担当者が便宜を図ってくれる,情報をくれる,などなど,必ずその企業から買うだけの理由があるはずだ.

オンリーワンの企業でない限り,かならず競合相手がいる.自社の顧客が競合ではなく,自社から買ってくれる理由があるはずだ.それがなければいつでもその顧客は逃げていく可能性があるということだ.

よく「顧客第一主義」というけれど,それは当然のことで,顧客しか自社が継続するのに必要な資金を払ってくれる存在はありえない. そうであればなぜ顧客は自社から購買してくれるのか,その理由は盤石なのかは常に問い続ける必要がある.

当社はいわゆる商社で,自社で考え出した商品は数えるしかない.とすればなぜどこから買っても良いメーカー品を当社から買ってくれるのか,当社から買ってもらう際の付加価値は何なのか,本当に当社は顧客から必要とされているのか,などは商社なるからこそ真剣に考えないといけない.

当たり前のことが,目の前のことに忙殺されてなんとなく一生懸命な感じを持つと見えなくなる.シンプルに,顧客が当社にお金を払ってくれるのはなぜかを考えると,結構物事が見えたり恐ろしかったりするものだ.

さて今年もあと二カ月,当社の決算も12月である.ラストスパートで今年も良い成績を残したいと思っています. 

 

ラスベガス出張 (2)

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先週は社員と一緒に,ラスベガスで開催のNPMA大会((全米害虫駆除協会の国際イベント)に参加してきた.

ラスベガスということもあって盛況で,この不況下にもあって4000人近い人が参加したらしい.日本からもペストコントロール関係の人が50人近くは来ていたと思う.

こういう国際大会は非常に便利で,短期間にたくさんのミーティングを行うことができる.普段ならわざわざお互いに出張をしあってしか会えない人やメーカーに,会場の場で次々と打ち合わせができるのがありがたい.今回も15回位,あれやこれやのミーティングを行えた.

お陰で会場近くのカフェには一日で4回も5回も行くことになったし,展示会もセミナーも今回はあまり参加できなかった.それでも個別企業と会う方が話は具体的だし,かなり収穫もあったと思う.

この密度の濃いスケジュールの合間を縫って,朝1時間のランニングを3回行うことができた.現地4泊で3回走れたからまあ良かった思うし,早朝のラスベガスを走っていた人もたくさんいた. 

また寝る間も惜しんで,ラスベガスで有名なショウを楽しんだ.

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会場のホテル内は,ベネチアを模した広場と運河がある.

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最後の夜は,皆で展望レストランに出かけた.ラスベガス中が見渡せ,とても綺麗だった.来年はハワイでの開催,これはこれで楽しみである.さて,社員で誰を連れて行こうかなあ.

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問題がないのが問題

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企業活動には色々な課題があるが,その時の自社の最大の課題を一点だけピンポイントで特定することが大切だ.

10年ほど前に僕が当社の社長になった時,当社の一番の問題は何かをよく考えたものだ.当時収益率は低く,創業以来25年ほどの間一度も赤字を出したことはなかったものの,どうもあまり利益が出ていない状況だったと思う.

僕は会社の細かい事情を知らず,商品構成もいまいちよく良く分かっていなかったから,元銀行員の習性か,財務分析なんかを一生懸命やっていた.

大抵企業は無駄が多くて,多少よく考えて経費削減をすれば,すぐにその分は利益が上がると安易に考えていた様に思う.でも数字をじっくり見ていても,経費の分析をしても,どうも無駄な経費を遣っている様に見えない.あまり高くない給料で,一生懸命真面目に働いている社員が可哀そうになる位で,これ以上経費を削るってちょっと難しいなあと思ったものだ.

その時よくよく分かったのが,「当社は売上が少な過ぎる」という当たり前の結論だった.全国の顧客に訪問営業仕様とすればそれなりの「最低限のコスト」はかかる.商品も色々そろえようとすればそれなりに在庫は要るし,事務だって在庫管理・出入荷だって,それなりの陣容が必要だ.当社の場合,フル装備しているのにも関わらず,売上の絶対金額だ少な過ぎたのが利益が少ない原因だったのだ.

で,僕は考えを改めて,むしろ「売上を増やすために必要な経費を使わな過ぎるのが問題だ」と逆の結論に至った.経費を使わない余りに,縮小均衡に陥って最低の固定費を賄うことでギリギリの状態になっていたのだ.

それからはむしろ積極的に営業活動を行い,無料でセミナー活動を行い,売り上げを増やすために取扱い品目を増やし....,と芋づる式に行動プランは決まって言った様に思う.

ところで現在の課題と言うと,「目標が低すぎること」だということに最近気がついた.それなりの率で成長し,利益水準は大幅に改善し,同業他社比較では財務状況も営業成績も相当優っているとは思うけど,どうも中途半端な実績しか残していないのは,「目標設定が低すぎた」ことが原因だったのだ.

この辺りで良い,それなりにうまくやっていると無意識に感じていたのが問題で,目標を例えば現在の10倍の売上にするとか考えると,実は「問題だらけ」の会社なのだ.目標を低く持っていた時は全然問題がないと思っていたのが,目標を高く持った瞬間に実はまだまだ駄目だということに気づく.やはりピンポイントで自社の課題を特定することが大切だ.

昨日までの成功は忘れて,目標を高く持ってやっていこう,そう考えて明日からまだ頑張ります.

羽田空港ハブ化

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羽田空港を国際線のハブ空港にするという,前原国土交通大臣の発言が話題になっているようだ.

実際成田空港はとても不便である.成田から国内線に乗り換えて日本の地方都市に行こうとする,もしくは逆に地方都市から成田で乗り換えて海外に行こうとしても,成田ー地方都市便が殆ど飛んでないから,結局羽田まで3時間も乗り換え時間をとって「地上移動」を余儀なくされる.羽田空港であれば元々国内線がたくさん飛んでいるのだから,その羽田にもしくは羽田から海外に飛べれば移動の手間がない.

まあ国際ハブ空港として成田か羽田かどちらが良いのかというのは議論の余地があるとして,僕が面白いと思うのは,前原大臣があらゆるしがらみに囚われず(もしくは空気が読めず),「羽田国際ハブ空港論」を言ってしまったことだ.

羽田国際ハブ空港に反対する人たちの論拠は,(1)今まで散々苦労して成田闘争も経て成田空港に力を入れてきたのに,今更それはないだろう,というもの,もしくは森田知事の様に,(2)そんな大事な話を根回しもせず俺に一言もなく,国民に発表してしまうなんて何事だ, というものだ.

(2)は「俺は聞いてない」式の反対の論拠にもならない話だから置いといて,(1)は企業経営上も大事な話だと思う.

「これまで先輩方がさんざん苦労をして立ち上げたプロジェクトだから止められない」,「これまで莫大な額の投資をしてきたのにそれが無駄になってしまう」,「創業者が始めた事業だから止められない」,「誰誰の顔に泥を塗ることになるから止められない」,なんてことはどこでも聞く話だ.

でも企業でも国でも,「現在及び未来が一番良くなる選択肢を取ること」が唯一の判断基準のはずである.過去にどれだけ誰が苦労しようと,どれだけの汗や血が流れようと,どれだけのしがらみがあろうと,それが「現在及び未来にとってあまり価値がない」のなら,しがらみを断ち切って,新しい判断を下すべきだと思う.

成田空港なんて未だに成田闘争の尾を引いて,滑走路もフルに揃っていないし,国内線との接続もめちゃくちゃ悪い.関西空港も国際便が少なくなってきたから,たまに成田経由があるのだけど,伊丹―成田が極端に少ないから,結局,「関空―海外の経由地-目的地」 をとることが多い.

要するに駄目なものは駄目なんだから,この際新しい判断(羽田国際化)をすれば良いと思う.この判断は純粋な技術論であって,過去がどうとか経緯がどうとかは公共の利益の前には関係ないことだろう.

前原さんはその点はえらいと思う.正論を言うのはよほど覚悟があるか,空気を読めていないかだろうが,そういう人でないとドラスチックな決断は出来ないものだ.経営者も同じ,宇宙人とか空気読めてないとか言われるのは褒め言葉なんだと思っています. 

20%の余裕

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グーグルでは,エンジニアが就業時間の20%を自分が興味のあるプロジェクトのために使うことが奨励されているという有名な話がある.その20%での成果によって,GmailやGoogle Newsなどの革新的なサービスが誕生したと言われている.

逆にどんな会社でも,「今の売り上げに最低限必要なこと」だけをやることもできる.注文を取り,事務的に製品を出荷し請求書を出す.これだけでもある程度成熟した会社ならば,数年は食ってはいけるだろう.もしかしたら売上すらもそんなに変わらないかも知れない.

でも世の中はだんだんと変わっていく.一日一日だと変化は分からないかも知れないが,一月,数ヶ月,一年とか時が経つと,いつの間にか歳を取るのと同じように,周りの風景は変わっていく.

その時まで,昨日と全く同じことを「効率的にこなしている」だけの会社はじり貧になっていく.今の仕事だけを機械的に効率的に流すことが,中長期的にみると衰退原因になっていくのだ.

目の前の売上はすぐには落ちない.何もしなくてもまた逆に何かをしようとしても,すぐには結果には現れない.しかし時間が経てはその差は一目瞭然だ.

当社は,「今までの仕事は効率を上げ,将来の仕事のために一見無駄なことも一生懸命やる」ことにしている.数字的に言うと,10年前と比べて売上は2倍になったが事務人員は同じ数である.効率は二倍になったと言えるが,経費も1.5倍にはなっている.経費の50%アップはまさに「目の前の売上を生まない将来への投資」である.技術サポート人員を増やし(無料サポート),セミナーを開催し,無償提供のソフトウェアを開発し,製品の評価や開発にも割とふんだんに経費を使っている.

効率を上げ経費を浮かし,その分将来に投資する.すぐには効果が出ないかも知れないが,中長期的な成長につながる基礎を築いていきたい. こうやって徐々に成長していきたいと思っています. 

目標設定

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経営で一番重要なのは,目標設定だと思う.

「最近うまくいっています」と思っていても,それは何と比較してうまくいっているのかが問題だ.ずっと赤字だったのがやっと数弱万円の黒字が出ての「うまくいっています」だと,実際の課題はこれからで,ようやくスタートラインに立った(戻った)に過ぎない.

またずっと成長していたとしても,売上10億円の会社を目指すのか30億円なのか,それとも100億円を目指すのでは,現状がうまくいっているのかどうかの評価は全然違ってくる.

要するに何を目標とするかが問題なのだ.

同様に,現在の仕事が物足りなかったり,厳しい壁に当たっていなかったり,いい加減な仕事振りでもうまくいっていると感じているのなら,それは「目標設定が低過ぎる」ということである.

僕も他人事ではない.当社はノルマもなく経費も絞らず,会議もほとんどせず,稟議書もなければ僕自身,社員を叱ったことも殆どない.それは「良い会社」であるということかなと思わないでもなかったけど,実はそうではない,単に「甘く,目標設定が低かった」だけの話である. 

目標が低く甘い会社というのは,ろくなことにはならない.社員は成長できないし,こんなものだと思って足踏みしてしまう.そして会社もいつかはそんなにうまくいくはずはないから,競争に出遅れて駄目になっていくのだろう.

だから特効薬は,「目標を高く設定する」ということである.まだまだ発表できる段階にはないが,僕の中では具体的な目標と期日を考えている.

次のステージに行くために,そして一人一人が成長するために,高い目標に向かって努力していきたいと思います. 

素直になる

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素直であるのは子供の特徴である様に思われるが,実は大人になってから,しかも歳を取れば取るほど,素直であることが重要になってくる.

素直な子供や若い人は,自分よりも経験のある人または教えられたことをそのまま実践する.変にひねたり妬んだりすることがなければ,「良いものは良い,見習おう」と自分の行動に落とし込んで,そのまま順調に成長していくものだ.

もちろん素直になれないことがあって,本当はそれが良いと思っていてもなかなか実行に移したり口に出せないこともある.でも大きな方向性として,良いものに魅かれ,自分もそれを習って進んでいけば大筋で間違うことはない. 

そして同じくらいに重要なのは,歳をとればとるほど素直さの重要性が増してくることだ.子供であればまた若ければ素直でないのもまだチャンスがある.素直になれなくてもどこかで徹底的に頭を打って,心を入れ替えて謙虚になることでその後の人生が変わる可能性があるからだ(それも難しいけど).

しかし歳をとれば,まず第一に素直でない人に「お前は素直でない」と言ってくれる人がいなくなる.そして恐ろしいことに(当り前のことだが),歳を取るということは「残り時間が少なくなる」ということなのだ.

死ぬ間際に素直になって,正しいことは正しい,良いものは良い,自分もそれに倣って生きていこうと思っても遅すぎる.人が成長するには,そして成長を通じて社会に貢献したり自分や周りの人が幸福になったりするのは時間が必要だ.老人は残された時間が少ないから,素直でなく良いことの実践が出来ていなければもうノーチャンスである.

僕は後少しで44歳になる.平均寿命からとするとおそらく人生の半分くらい,下手をするともう半分以上はとうに過ぎていることになる.元気で働けるのも30年はなく,20年かもしくはもっと短いかも知れない.

逆算すると,素直に良き教え,良き習慣,良き哲学を実践していくには,いまから余程真面目にやらないと結果が出てくる時間がない.ふらふらと本質以外のものに手を出したり,不健康な生活を送ったり,仕事を適当にさぼったりしている余裕がない. 

稲盛さんがよく「ど真剣に人生を生きろ」と説いているが,結局はそういうことなのだ.一回しかない人生,どうせなら真剣に生きてみろということなのだが,人生は有限で残り時間が少なくなっていくことを考えれば,自分のやるべきこと以外のことをやっている暇はないのだと思う.

さてこのシルバーウィーク,遠くには行かず家の周りで家族で散歩をしたりして充電出来た.またすぐに週末になってしまうが,良き哲学の実践に努力していきたいと思う. 

進歩

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よく言われることだが,石器時代は石がなくなったから終わったのではない.鉄が発明されたから石器時代は終わったのである.

同様に,企業も今販売しているものが通用しなくなった時に初めてビジネスモデルを変えるのでは遅すぎる.常に革新的な商品・サービスを開発し,新しい市場を開いていく覚悟が必要だ.

新しいビジネスモデルは常にリスクが伴う.でも石器時代がそうであったように,石器も使いながら鉄を発明し,少しずつ実用に耐えるように改良していくアプローチでも良い.

でも少しずつ現状を変えていく努力,今までのビジネスモデルをひっくり返すようなことをしておかないと,いざ競争相手,または市場が変わってしまった時に全く対応できずに滅びてしまう.

結局企業寿命30年説とか言われるのは(当社は約40年存続している),あるビジネスモデルが30年位しか持たないこと,市場環境は30年位で根本的に変わってしまうこと,そして多くの企業がその環境の変化に気づかないか対応していない,つまり前もって自社のモデルを破壊的に革新してこなかったということだ.

30年を越えて40年,50年と企業が存続していても,それはたまたま変化の遅い業界だっただけかも知れず,単に運が良かっただけだ.いつそれが変わるとも知れないから,石器時代における石器屋さんにならないようにしたいと思う. 

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