TOP社員紹介田之江崇文

社員紹介

田之江 崇文

営業開発部

PROFILE

2000年入社・営業開発部
追手門学院大学???

前職は当社とも取引のあった印刷会社で、担当者として出入りしていたところを片山社長にリクルートされた。当初の担当は広報との話だっが、いつの間にか海外渉外担当に配属。まったくの未経験から海外業務を一手に引き受ける重責をこなす。トラブルがあると水を得た魚の様に現地に乗り込んで活躍する、生ぬるい現代日本では珍しい、サバイバル型人材。
学歴不詳だが、学校で習うことはほぼ知らず、学校で習わないことはほぼ知っているという特技がある。三輪車よりも先に実家のトラクターを立ち乗りしていた天性のドライバーであり、大抵の乗り物は運転できるという噂である。

どのような仕事を担当していますか?

前職の経験を活かし、ホームページの作成やチラシ・カタログの制作、webショップの構築なども行っていますが、メインとしては海外に関する業務全般を担当しています。

当社は輸出も輸入も両方行っていますが、割合的には輸入の方が圧倒的に多くなっています。というのも、害虫駆除に関しては、日本より海外のほうが、技術が進んでいるからです。日本は感染症の問題が少なく、害虫駆除の研究が盛んではありませんが海外は違います。たとえば東南アジアなどは虫が媒介する感染症で命を落とすような環境の中で生活しているので、害虫の防除は切実な問題で、研究機関もたくさんあります。また、アメリカも技術が発達していて、大学でもかなり詳細に研究されています。

ですから、海外との取引は、ただ商品を取り寄せるだけでなく、最新技術や知識も一緒に輸入しているのです。

そのために、アメリカでは毎年開催される、害虫・害獣駆除の国際展示会(ペストワールド)に参加しています。そこではトレジャーハンターのように、日本のマーケットにはない新しい商品を探したり、さまざまなメーカーと情報交換したりします。ちなみに、毎回リゾート地で行われるため、観光もついでに楽しんでいます(笑)。

輸入商品の品質管理チェックのために海外の工場を訪問することもあります。日本では正しい商品が入ってくるのが当たり前ですが、海外ではそういうわけにもいかないのです。輸入をするときも発注したら終わりというわけではなく、輸送の指示や荷受けするときの商品の品質管理、送金の手続きまで、すべて担当しています。

今は誰でもネットを通じて海外のものを購入できる時代です。そのなかで商社の役割は、商品の効能の裏付けとなる根拠をしっかり押さえ、ベストだと思うものをお客さんに提供することだと考えています。

やはり英語は堪能なのでしょうか?

今は何とかなっていますが、入社したばかりのときは、まったくだめでした。しゃべったこともないし、留学経験もなかったのです。とりあえず、できることをやろうと考え、中学1年から高校3年までの教科書を全部読み直したり、英検やTOEICを受けたりしました。また、ひとりで海外出張に行く機会を意識的に増やしました。英語が堪能な人が側にいると頼ってしまって上達しないので、敢えてひとりで行くのです。失敗して痛い目に合うことの繰り返しで、何とか話せるようになりました。

必要なのは英語だけではありません。台湾に行って現地の会社と交渉したときは、日本語なまりの台湾語で必死に伝えました。向こうは片言の日本語、こちらは日本語なまりの台湾語。それでも、こちらのやりたいことや求めていることを筆談も交えて情熱をこめて伝えることで、なんとかわかってくれました。

英語はただのツールなので、語学に堪能かどうかは重要ではありません。むしろ、文化や考え方が違う海外の人に対して、抵抗感をもたず、どれだけ情熱をもってコミュニケーションできるかが大事だと思います。

これまでで大変だった仕事は何ですか?

大変というか印象に残っているのは、2004年に起きたスマトラ島沖地震のときに現地に入ったNGOから防疫用噴霧器を発注されたことです。地震が起きたのが12月26日で仕事納め前のぎりぎりでした。津波の発生で多くの命が失われましたが、劣悪な衛生環境がマラリアやデング熱などの感染症拡大の温床となってしまうと、さらに人的被害は拡大してしまいます。一刻を争う事態でした。私はとりあえず「わかった」と答えてから、どうすればいいかを考えました。航空会社を始めとする様々な関係者と交渉して、必要な資材を最短の期間で送ることができました。求められていることに対して、どれだけ早く正確に応えられるかということが試された出来事でした。

この出来事が、様々な国際NGOや国連機関との繋がりができ、当社の防疫用噴霧器が認知されるきっかけとなりました。

環境機器の特徴は何でしょうか?

それぞれの仕事がクロスオーバーしているところでしょうか。みんな、自分のテリトリーを越えて他の人の仕事にも意見を出します。もちろん、他の部署の人からアドバイスを受けることも多いです。お互いが何をしているのかわかっているので、自然に協力しあえることも特徴かもしれません。たとえば、私が海外出張しているときは国内の業務は誰かが自然にサポートしてくれています。特に指示をするわけでもなく、気づいた人がやる文化のようなものが根付いていますね。

あとは肩書きがない。これに関しては、もちろんポジティブな面はたくさんありますが、実は海外に行ったときに結構困ります。特にイギリスはステータスを気にするお国柄なので、肩書きがないことを告げると怪訝な顔をされます。肩書きはなくても決済権は持っているし、責任も自分で取れる立場にある、と説明するのですが、なかなか納得してくれません。

そんなふうに、対外向けの形式的な面で困ることはありますけど、うちは基本的には肩書きが必要のない会社です。上の承認を経て稟議書にハンコをもらわないと動けないということはまったくなくて、ひとりひとりに決定や判断が任されているからです。会社や顧客のためになると判断して行動する分には、会社が止めることはまずありません。

責任はともないますが、裁量があるので仕事は楽しいです。コロナの流行前は私は多い時で年に7回、海外出張に行っていました。日本とは全く違う生活スタイルを自分の肌で感じることができ、今まで考えたことがなかった視点を得られるところが気に入っています。私の後に続いて、道なき道を切り開くインディ・ジョーンズみたいな人に入ってきてほしいですね。