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社員紹介

菅野 格朗

営業開発部 シニア技術コンサルタント

PROFILE

2002年入社・営業開発部
近畿大学 農学部 昆虫学科修士

子供の頃から虫好きで、人生40年にして虫歴ほぼ40年。学生時代、博士課程を志しながらもちょっと迷っている隙に、卒業間近の3月に学部長に連れられて来社、急遽入社を果たす。現在では、防虫業界でも随一の有名講師として成長した。そのルックスから、トルコ系カザフスタン人?に間違わられ、道に迷った中東人にアラビア語で話しかけられる傾向がある。特技は腕の毛で虫を捕まえること。

菅野さんは仕事でもプライベートでも虫を追いかけているそうですが、
どのように切り分けされていますか?

たしかに、私の場合は、寝ても覚めても虫のことを考えています。今度行く現場でこんな実験してみたらどうだろうとか、プライベートで博物館や美術館に行っても、仕事に使えそうだなとすぐリンクしてしまいます。常に仕事のことを考えていますが、そもそも自分がやりたいと思ったことをしているだけなので、働いているという感覚はありません。

仕事の時間とプライベートの時間をきっちり分けて効率よく集中して働く方が効率的ですが、僕のような非効率な働き方もできるのが環境機器の特徴だと思っています。

以前、ハエがどういう行動をしているのか知りたくて、ハエが出没する施設に頼み込んで24時間滞在させてもらったことがありました。家族にも社員にもあきれられましたが、そのおかげで、夜はハエも天井や葉の裏側で休息していることや、留まりやすい場所はどこかなど、詳しい性質を知ることができました。そういった日々の観察が「フライヘル」の開発にもつながりました。

自分が知らなかった昆虫の一面を見つけると、非常に楽しいですし、それが商品開発や効果的な駆除方法に直結するので、やりがいがあります。

現在、担当されているのはどんな仕事ですか?

商品の開発をして、その効果を実験して確かめて、業者さんに使い方や害虫の知識を伝えるためのセミナーをする。この一連の流れが私の業務の基本になります。

開発といっても、新しい化学物質を合成するようなことはできません。既存の素材を組み合わせ、これまでに培った経験と知識を活かしながら、効果的に駆除できる製品を作り出します。開発室などで予備的な実験を行ってうまくいったら、すぐにそれを現場に持っていって試します。当社の開発商品はニッチでユニークなものが多いので、業者さんの方でも面白がって受け入れてくれます。一緒に試しながら、改良点があれば、すぐ改良する。開発プロセスに関わってもらうことで、本当に求められている商品を作ることができます。最初は小ロットで作り、よりよい商品として練り上げる作業を経て、販売数が見込める段階になったら大量生産します。

セミナーは入社して4か月目から講師を任されました。最初は大手の食品工場の方々に向けた食の安全認証基準のセミナーです。相手は食品のプロでこちらは素人です。必死で勉強してがんばりました。

内容はともかく、熱意が伝わり、参加者から「面白かった」と言っていただけたことが講師をする原動力になっています。以来、様々なセミナーをしています。学会発表も行っています。

仕事の成果を商品開発だけでなく、プレゼンテーションやセミナーなど、いろいろな形でアウトプットできるところにも、私は面白さを感じています。自分の仕事が誰かの役に立つことが実感できますし、相手から思わぬ情報やアドバイスをもらうこともあります。営業開発部がアウトプットをすることで営業担当者が動きやすくなる仕組みができているので、会社の事業にも貢献できます。

大学に残るのではなく就職する道を選んだのはなぜですか?

本当は博士後期課程に行きたいと思っていたものの、このまま研究を続けた先の展望は描けておらず迷いもありました。かといって、就職活動をする時期も逸して、修士課程が終わる3月末までぐずぐずしていました。環境機器と出会ったのは、所属していた研究室と片山につながりがあったからです。博士課程に行かない、かといって就職先もない。とりあえず行ってみようと思って会社訪問したら、そのまま働くことになりました。

訪問時に特に印象に残ったのは、片山が、害虫駆除業界全体を変えていきたいと語っていたことです。研究室にいたときは、社会への貢献はあまり考えたこともなかったので、昆虫学を勉強したことを活かして、自分も何かできると思えたことが入社の決め手になりました。

アカデミックな研究と比べて、アウトプットの種類が多いのが、環境機器の開発業務の特徴だと思います。学会発表するときも、会社に必要だと自分が判断したことなら、北海道だろうと海外だろうと、飛んでいけます。会社の事業にうまく絡めて、研究をして成果を外に出していくのは、大学の研究とは違う面白さがあります。ひとりで自分の研究をひたすら追究していきたいという人には向いていないかもしれませんが、新しいことにチャレンジして、アウトプットをしながら、どんどんサービスや商品を作り出していきたいという人にとっては、環境機器はベストな舞台だと思います。